『能楽堂』体験ツアー
2023.06.27
施設ブログ
♪ 謡曲『高砂』
高砂や この浦舟に 帆を上げて
この浦舟に帆を上げて
月もろともに 出汐(いでしお)の
波の淡路の島影や 遠く鳴尾の沖過ぎて
はやすみのえに 着きにけり
(一部抜粋)
という謡曲。ひと昔前の結婚式で年配の方が朗々と謡う姿がよく見られましたよね。
この謡の中に出て来る『鳴尾』
その鳴尾は、パストラール尼崎からほど近い地にあり、そこに今回、訪問する『西宮能楽堂』があります。
久々の「シニア倶楽部」は、『能』の体験ツアー
なかなか敷居の高い『能』の体験ツアーですが、さてどんなツアーになるでしょうか?・・・
車を走らせること20数分・・・
街中に突如現れる『西宮能楽堂』です。
2階に上がると、美しい能舞台が目に飛び込んできました・・・・
今日の体験ツアーは完全貸し切りで、この神々しい空間を独り占めです。。。うっとり~
講師は、観世流「梅若基徳」さん。
3歳から舞台活動を始め、現在は関西中心に全国、また世界でも多くの公演に参加しておられます。
今回の体験ツアーのプログラムは以下のとおりです。
・『能』のお話
・謡の体験
・能面の解説および能面付け体験
・仕舞鑑賞
能のお話は、梅若さんの滑舌の良いわかりやすい解説で、グイグイと引きこまれていきます。
扇の裏表に描かれた源氏と平氏を表す絵柄のお話も「なるほど~」と目からうろこ・・・
実際に手にとって、図柄の違いを見比べます。
「どっちの面が源氏を表現してるの?ウ~ン・・・」
謡の体験もあります。梅若さんの艶のある声に感動!!
皆様も負けじとお腹から声を出しておられました。
「高砂や~」
これで、結婚式での「高砂」はバッチリかも?笑
こちらはすり足の稽古
美しい所作ですね~。
かたやこちらは、管理スタッフA (注:舞台は、キチンとした足袋を履いていないと上がることができません)
緊張のあまり、まるでロボット歩行。ギ~コギコ・・・笑
梅若さん:「わざとしなくていいですよ~」 スタッフA:「わざとじゃないです~泣」
爆笑する皆様です。
そして皆様もその場ですり足のお稽古。
この後は能面のお話です。
ズラリと並べられた能面。
こんなに近くで見られたのは初めてです。汗
男女や、年齢、感情などの違いを表現している能面。
奥深い能面の世界に魅了されます。
梅若さんの解説に、「あ~、なるほど~」「本当だ!」などと感嘆の声が上がります。
そしていよいよ能面を実際に付けてみる事に。
いかがでしょうか?やはり一番人気は般若の面。笑
「お面をはずしても変わらんかったりして~」と爆笑する皆さまでした。
最後は集合写真です。
うん?般若の面を付けてらっしゃる方・・・はおられないようですね。笑
後記
少し固いイメージのあった『能』ですが、今回の体験ツアーは、参加された方から「面白かったわ~」というお声をたくさん頂く事ができました。足を一歩踏み入れた途端、異次元の世界に紛れ込んだような錯覚に陥り、まったくわからなかった知識を得ることによって、その面白さと魅力を感じる事ができた貴重な体験でした。(福)