『コロナ禍のクリスマスコンサート』
2021.12.21
施設ブログ
12月17日、コロナ禍の『クリスマスコンサート』が開催されました。
2年ぶりのクリスマスコンサートです!♪♪
『N響コンサート』など各種コンサートの度に登場していた、自動演奏のミニグランドピアノが久々の登場です!
「今日はコンサートがありますよ~!」といざなうかの様に、様々な名曲がロビーに流れます。(鍵盤が正確に動く優れものです。)
シャンパンやソフトドリンク、クリスマスケーキにチョコレートやクッキーなどがテーブルに並べられ、盛大に催された例年の『クリスマスコンサート』・・・とはいきませんが、出来るだけ科学的な検証から出された数字を基に、演者と客席の距離などを考慮した三密対応のコンサートを実施する事としました。
収容人数はいつもの半分。泣
アクリル板越しのコンサート。泣
この条件を満たし全員に参加して頂くためには、2部制とし出演者には同じプログラムを2度演奏してもらう他ありません。泣
この“前代未聞”の過酷な条件を快諾してくれたのが、パストラール尼崎の『声吉さん』ことスタッフのⅠ氏。
『声吉さん』は、正真正銘のバリトン歌手です。(京都市立芸術大学音楽学部を首席で卒業)
しかしこのⅠ氏、バリバリの声楽家でありながら、高校、大学と落語研究部にいたという変わり種?笑
なので、プログラムも得意とするドイツ歌曲を封印し、次のような多種多様なプログラムを用意してくれました。
・また逢う日まで
・廃墟の鳩
・木蓮の涙
・別れの朝
・恋心
・イヨマンテの夜
いよいよ1部の開場です。
「格式高い“クリスマスコンサート”をイメージせよ!」と副施設長から指示があり・・・・汗
それではと、なぜか格式高い“リッツカールトンホテル風ドアマン”が、皆様をお出迎えする事となりました。
大きなスタッフ手作りの帽子をかぶり出迎える施設長ですが、ちょっと童話の主人公みたいになりました・・・笑
そしてコンサートのはじまりです。
スタッフの伴奏にのり、Ⅰ氏がハンドマイクを片手に『また逢う日まで』を熱唱しながら登場!
その声量は、往年の尾崎紀世彦に引けをとりません。♪ (クラシック出身者って声量が半端ないのです。)
Ⅰ氏は、落研にいた絶妙の間やジョークで軽快にMCもこなします。
次に、ザ、ダイガースのトッポ(これをご存知に方は年齢がわかります)が歌った『廃墟の鳩』
艶やかで伸びやかなⅠ氏の声に皆様、うっとり~・・・
そして、弾き語りのコーナーに。
『木蓮の涙』は、声量を抑えつつ響きだけで歌う難曲です。言葉がひとつひとつ染み入ってきます。
Ⅰ氏は、練習中に「何度も泣いてしまうねん!」と訴えて本番を不安がっていましたが、何とかこらえてくれました。
『別れの朝』『恋心』の余韻に浸っていると、突然ここでスペシャルゲストが登場します。
パストラール尼崎の歌姫?こと、スタッフHと三味線弾きのスタッフAの登場です!!(実は、ここでⅠ氏の声帯を休ませます。)
『千恵っ子よされ♪』を踊りながら歌うH、それはそれは可愛らしく御年●歳とはとても見えません。笑
三味線弾きのスタッフAも、スタッフ手作りの三味線で必死に盛り上げています。
大役をこなしたスタッフHとA、皆様からたくさんの笑みと拍手を頂いていました。(スタッフH談:1回目は緊張したけど、2回目は高揚感でいっぱいだったわ~・・・汗汗汗)
そしていよいよフィナーレ
最後の曲は、『イヨマンテの夜』
古関祐而が作曲し、先日NHKで放映していた「エール」の中で伊藤久雄が歌っていたこの曲は、声量のある人しか歌いこなせない曲ですが、Ⅰ氏は、予想通り見事に歌いこなしてくれました。突き抜けるような声、たっぷり豊かな声量、艶やかな響き、聴いていてなんと気持ちのいいことか・・・・これぞクラシック出身の真骨頂です!
朗々とダイニングルームに響き渡った『イヨマンテの夜』を最後に、コンサートは幕を閉じました。
(Ⅰ氏にとっては、またすぐ2部の幕が開く事になるのですが。。。。汗)
コンサート後は、空くじなしの「お楽しみ抽選会」があり、くだものセットやシュレッダー、電動消毒器、ホットマットなどの賞品とともに、クリスマスケーキも全員にプレゼントされました。
今回のコロナ禍のクリスマスコンサートは、外部から出演者を呼ぶ事が出来ず、スタッフがメインゲストとなり、伴奏、幕間などもこなしましたが、それを微笑ましく見守って下さったご入居者の眼差しがとても温かく、コンサート終了後に、「良かった!」「面白かった!」「スッとしたわ~!」「ビックリした!またよろしくね~!」などたくさんの嬉しい言葉を頂く事ができました。コロナ禍に悩みながらも開催したスタッフにとって何より励みとなり、忘れられない1日となりました。
今回のコンサートに際し、パストラール尼崎のフルメンバーが、いろんな所で、縁の下の力持ちとして支えてくれました。