文化財見学&ランチツアー
2024.02.22
施設ブログ
先日、『文化財見学&ランチツアー』を久々に実施しました。
文化財は、阪急電鉄、阪急百貨店、東宝、宝塚音楽学校などを次々に立ち上げ類まれなアイデアで財を成した『小林一三』の旧邸
登録有形文化財となっています。
ランチは、小林一三の旧邸からほど近い発酵薬膳の店『あじゃり』さんです。
12時すぎに出発し、北に向かい大阪府池田市へ。
まずは、お腹が空いたところで、さっそく『あじゃり』さんへ
2人の美人オーナーさんが切り盛りしている評判のお店(ネット情報)ということでさっそく暖簾をくぐると・・・
小さいながらセンスのある小物で彩られています。
我々だけの貸切状態です・・・。そこで失礼してパストラールから持参したアクリル板を設置!念のための感染対策です。汗
お料理は、いかにも身体にいい材料を使った薬膳料理。小皿が可愛く並び彩りも綺麗です。
テーブルを囲んで皆様、楽しそうに雑談。いいですね~笑
そしていよいよ『小林一三』の旧邸へ
大きく立派な『長屋門』をくぐると手入れされた美しいお庭が目を引きます。
そして暫く歩みを進めると、瀟洒な洋館『雅俗山荘』が見えてきました。
『雅俗山荘』=芸術と生活を一体に楽しむという意味だそうです・・・
石畳の先の玄関に足を踏み入れると、華美過ぎず、どこかしら温かみのある空間が程よく広がっています。
リビングには、年代物の暖炉と2階まで吹き抜けた高い天井、そしてリビングを見下ろす木製の階段に圧倒されます。
それでもその広さは、人の声や体温が感じられる空間であり、一三が何を大切にしてきたのかが分かるような気がしました。
その階段を昇る皆様です。
「令嬢になった気分ですね~」笑
2階には、一三の使っていた書斎があり、その横には応接室や寝室、また妻であるコウの部屋や家事室などがあります。
日当たりはコウ夫人の部屋の方が圧倒的に明るく、庭園に面しているので眺望も最高で、誰もが驚くであろう鮮やかなピンク色の洗面、トイレ、浴室に至っては、どこまで一三に大切にされていたのだろうと驚くばかり・・・
その他の部屋には、一三の交友関係や、一族の系図パネルなどが展示されているのですが、その華麗なる人脈や家系図を皆様、食い入る様に見入っています。
「あの松岡修三がここにいる・・・」
そうなんです! テニスプレイヤーの松岡修三氏は、小林一三の血を引く、東宝系の超がつくボンボンなのです。
また史料館では、宝塚歌劇団の往年の女優さんや昔の阪急百貨店などの懐かしい写真がふんだんに展示されています。
「この人、〇〇さんよね~」など、おしゃべりも尽きません。
世が世であれば、高い塀からうかがい知る事の出来なかった世界ですが、今はこうやって一般開放され、日本経済に多大な貢献をし、また芸術にも造詣の深かった小林一三の世界を垣間見る事ができました。
ちなみに、下の画像は、この日、我々がくぐった長屋門に立つ小林一三です。没後六十数年経っていますが、何だか不思議な感じがしますね~。(F)