第6回『パストラールシニア大学』
2024.12.09
施設ブログ
先日、第6回パストラールシニア大学が開催されました。
テーマは、「神戸事件」
講師は、兵庫津ミュージアムの学芸員、加納 亜由子氏。
神戸事件は、明治維新で日本中が大混乱の時期に起こった事件です。
1868年、1月、今の神戸大丸付近を備前藩の隊列が東の方向に進んでいたところ、フランス人水平がそこを横切った事がことの発端となった事件で、フランス兵を負傷させたことからその責任をとるよう諸外国から迫られ、最後は備前藩の若き侍、滝善三郎の切腹により解決せざるを得なかった事件。あの伊藤博文や五代友厚も切腹を回避するためにギリギリまで奔走したそう。
神戸大丸あたりは、今も買い物客でにぎわ合う神戸でも有名な繁華街ですが、その同じ場所で日本を揺るがすような外交問題が起こっていたとは・・・
その頃の文献で、備前藩の武士たちが兵庫津ミュージアムあたりにあった料理屋で昼食を摂った事や、その頃の地図で、当時の備前藩の動きなども解説して下さるなど、一気にタイムスリップ。
明治時代ともなると文献が残っている事も多く、今回も外国側から事件を解釈したものと、日本側から見たものとの相違があるなど、あらためて歴史は、いろんな角度から見なければならないことを痛感した1時間となりました。
それにしても、時代の犠牲になった備前藩の「滝 善三郎」
言い伝えによると永福寺(兵庫)での最後の姿は侍らしく立派であったと伝えられています。